極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい

レジデンスに帰りお花を二つに分けて花瓶に生けた。大きい方はリビングに飾る。
「素敵な花ね、部屋が華やぐわ」
「はい！」
「叶ちゃん、今日は元気ね？」
元気に返事をした私を不思議そうに紀子さんが首を傾げた。それもそうだ、流星さんが帰らなくなって私はずっと塞ぎこみかなり紀子さんや武雄さんに心配をかけた。
「今夜、もしかしたら流星さんに会えるかもしれないんです。会えたら早く帰って来てくださいって言うつもりです。ここは、流星さんの家ですから」
私は小さい方の花瓶を持ってにっこり笑った。
「そう、もし会えたら私も心配してると伝えてね？」
「はい！もちろんです！」
ウキウキとそう返事して私は書斎へ向かった。
机の上に花瓶を置いて花を整える。流星さんがいつでも帰って来て良い様に掃除は毎日欠かさない。
「流星さん、早く帰って来て」
流星さんが自分のせいで出て行ったなんて露にも思わず呟いた。