極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
お昼にバースデーケーキが用意されてて驚いた。紀子さんと武雄さんからおめでとうと言われて、二人も流星さんに聞いたのかとまた泣きそうになった。
夜は風雅さんに誘われてるのも知っていて、一緒にケーキを頂いた後、ゆっくりしてきなさいと送り出された。
風雅さんにプレゼントされた水色の清楚なワンピースは夏にぴったりで、バックはお気に入りの小ぶりな白いショルダーバックで唯一のブランド品。これは昨年流星さんが誕生日にプレゼントしてくれたものだ。あの時はただただ流星さんと一緒に居られて幸せだった。あれから一年が経ったんだとつい感傷に浸ってしまって、ダメだなと自嘲気味に笑う。

それにしても、このワンピースに合わせる靴が無かった。
困った私はせっかくだから自分で靴を買おうと思い、何を選べばいいかわからなくて茉子ちゃんを誘って相談に乗ってもらうことにした。
「叶ちゃんお待たせ〜」
「わあ、茉子ちゃんいつもと雰囲気違う」
茉子ちゃんは今日は休みだったらしくていつもの着物姿ではなく、ポニーテールにミントグリーンのミニワンピースという元気な茉子ちゃんらしい可愛い姿に私はメロメロになった。
「可愛い!茉子ちゃん!」
「や、やめてよ恥ずかしい…」
私が可愛い可愛いと連発するものだから茉子ちゃんは恥ずかしがって、それがまた可愛くて私のツボだった。
クスクス笑ってると後ろから「え?茉子ちゃん?」と声が聞こえた。

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