あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
先輩はキャラメルとナッツのジェラート、私はミックスベリーのジェラート。
ベンチに同じ方向を向いて座り口に運ぶ。
「冷たい!おいしい!」
「あまっ!」
朝から何も食べていなかった私の体にじんわりと広がる甘さ・・・

「おいしい~」
今日は涙腺が壊れているらしく泣きそうになって私は目を閉じる。

「今日は泣き虫だな」
すかさず先輩が言う。
「はい。」
「またぶっ倒れるから、こらえろ。」
「はい。」
先輩はそう言って私を見る。

その表情があまりにも優しい。

ちょうど私たちの座っているベンチの横に大きな木があり、木陰になっているその場所は涼しい。
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