あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
出勤している社員はかなり少なかった。家庭のある女性社員はほとんど来ていない。
地方出身の社員は実家に帰っている社員も多かった。ライフラインが止まっている地域もまだあって、そこから通っている社員も出勤できない状況だ。

私はフロアの片づけをして、営業先へ状況確認の連絡をして、薬品フロアの片づけを手伝うという流れを石崎課長から指示されてさっそく動きだした。
「須藤はこっちやって」
男性職員が危険な片付けや重いものの運搬をしてくれている。
「大丈夫です。私力は自信がありますから」
私は少しでも力になればとできることは精一杯自分で行った。





どこかで・・・

先輩と離れても大丈夫だと自分に言い聞かせたかったのだと思う。
先輩が安心して移動できるように認められたかったのだと思う。
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