あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
どの本を開いてもマークや先輩のきれいな字でメモ書きが書かれている。

そのしるしを指でなぞりながら私は夕べから膨らみ続けている想いがさらに膨らんでいくのを感じた。




『うちの会社の研究チームがニューヨークに研究所を立ち上げることになったんだ。多分そこの研究チームのメンバーに桐谷は選ばれるんだろうな。今回提出した新薬に関する研究論文の出来が俺には全く分からないが最高評価だった。そうなれば数年は日本に帰れない。桐谷にとっては日本という場所も、営業Ⅱ課なんて場所もちっぽけな通過点でしかないんだろうな。須藤、お前はここで頑張ってくれよ。期待してる。』


石崎課長からの言葉が私の頭に響いて離れなかった・・・
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