あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
車が停まり、物音で先輩のマンションについたのだと私はわかった。
エンジンを切って先輩が車を先に降りる。

そして助手席のドアが開いて私のシートベルトをとり先輩は私の体を抱き上げてくれた。

部屋に入ると先輩は私のことをソファに寝かせて浴室へ向かう音がした。

しばらくして・・・

「知佳」

先輩に呼ばれても私は先輩の上着のフードで顔を隠したままだった。

「そのままだと風邪ひくから。風呂、お湯ためたから入ろ。」
「・・・」
「知佳」
「・・・」
「おい、たぬき。ばれてんだよ。」
先輩はそう言って私の顔からフードを引っ剥がした。
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