あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
「起きた?」
目覚めていた私に気が付いた先輩は本をサイドボードに置いた。
「水分摂って薬飲もう。」
そう言って先輩が私の背中に手を入れて体を起こすのを手伝ってくれた。
私が水を受け取ろうとすると私に水を渡さない先輩。
「?」
「ほら」
先輩は私の口に水を運んでくれた。

思い切り甘やかすつもりらしい・・・

薬まで口に運ばれて、熱まで測られる・・・
「この体温計を買ってきてくれたの、知佳だよな。」
「うん・・・」
「まだ、高いな。しんどいだろ」
「少し」
そう言って先輩がアラームの鳴った体温計を私に見せてくれた。

39.5度
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