あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
「まだ次の解熱剤は使えないから。少し我慢して。」
「大丈夫。」
「大丈夫じゃないだろ。」
先輩はそう言って私の体を抱きしめた。
「どんだけ痩せたんだよ。」
私のウエストを先輩が抱き寄せる。
「・・・」
「頼むから。体は大切にしてくれよ。」
「ごめんなさい。」
「謝ってほしいわけじゃない。」
「ごめん・・・」
私は何度も先輩に謝る。そのたびに先輩は私の頭を撫でてくれた。

久しぶりの先輩のぬくもりをかみしめる。

「あー。帰ってきたって実感。」
そういう先輩も同じことを感じていたらしい。
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