あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
私とシェフが話していると先輩も話に入った。
「また来ます。」
「おう。最近来ないと思ったら、彼女ができたからだったんだな。」
「はい」
「仕事はどうだ?」
「順調です。頑張ってますよ」
「そっか。頑張れよ。また来い。待ってるから。」
「はい」
先輩は人懐こい笑顔を見せて挨拶する。

私たちは温かい気持ちのまま、家路についた。

「今日は楽しかったです。ありがとうございました。」
玄関を入って私が先輩にそう伝えると先輩は私の顔をまっすぐに見た。
「敬語。」
「・・・」
その表情があまりに真剣で私は不安になる。
先輩は私の頬に大きな手で触れるとそのままキスをした。
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