あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
『正式に研究チームに移動になった。決断できなかった俺。進む道が決まった。俺は研究チームで全力で頑張る。一緒に暮らしながら知佳を支える。それで俺自身の足元がちゃんと固まったら、知佳に結婚してほしいっていう。そうと決まったら全力で、少しでも早く知佳に安心してもらえるようにしたい。あいつ、俺が移動の話をしたら泣きそうな顔しながらおめでとうございますって言った。複雑な気持ち全部自分の中にしまい込んで・・・。ごめんなそんな顔させて。俺の夢を知っているからこそ、応援してくれようとしてること、ちゃんとわかってる。ごめんな。ありがとう。』

『研究チーム、かなり危機的な状況。復旧作業から始める。このチームが機能を回復できなければこの会社自体の地盤が傾く。皆必死。まだ右も左もわからない俺でも戦力になれる。頑張りたい。』

先輩の知らなかった気持ちや状況がかなりたくさん記入されていた。

その日以降は私の分からない薬品の記号や成分、原料の調達候補の会社名がたくさん書かれていた。

研究チームに移動になってから先輩がかなり大変な思いをしていたことを改めて知った。私ががんばっている時、私以上に大きなものを背負って先輩も必死に頑張っていたんだ・・・
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