あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
はっと我に返って私は思い専用のバックをふたつ肩から下げてエレベーターに乗り込んだ。

会社の玄関で研究チームのメンバーが並んでいるのが目に入る。

「そろそろ来るって。」
口々にそんな言葉を言っている研究チームの社員に、ニューヨークから派遣される人が到着予定なのだとすぐにわかった。相変わらず、研究チームの人たちはきれいな格好をしている。

私はローヒールの履き慣れた靴に髪は入社したその日からずっと一つに結んでいる。服装も黒か紺のパンツスーツ。化粧もあまり濃くないように気を付けている。
この格好も先輩から教えてもらった格好だ。

今ではこれが私の制服みたいで落ち着くようになった。

私は小さく深呼吸をしてから研究チームの邪魔にならないように端の方から外へ出た。

ちょうど黒い車が玄関にとまるのを横目で見てから私は駐車場に向かった。

いつものように営業車に準備した製品入りのバックを置いて運転席に座る。
< 422 / 494 >

この作品をシェア

pagetop