あなたの隣～憧れ先輩と営業外回りペアになりました～
今日の外回り内容を確認してから私は車を走らせた。

今では取引先の場所への向かい方も効率アップしていて、一日の予定していた取引先をかなり早く回ることができる日が増えた。空いた時間、新規格時のための営業に回すことも多い。

でも今日は入力していないデータを入力したくて私は早めに社に戻った。

「最近、机の上汚れないな」
心平先輩が最後のあいさつで私の机の上の乱れ具合が私の状況を物語っていると知った先輩たちは、私の机の上を見て声をかけてくれるようになった。
「はい。大人になりましたから」
「何言ってんだよ。」
営業Ⅱ課で新しく課長に就任した先輩がそう言って笑った。
「でも、お前どんどん桐谷化してるよな。」
「え？」
「仕事の仕方も。取引先の評価も高いし、営業成績だって常にトップクラスだろ。」
「桐谷さんよりも、努力してますから」
「はいはい。その話の返し方までそっくりだよ。」
そう言われると私もうれしい。
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