あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
「ただいま」
「おかえりなさい」


私の体をしっかりと抱き留めたその人はほかの誰でもない。

桐谷心平だった。


強く強く私の体を抱きしめる先輩の懐かしいぬくもりに私は涙が止まらなくなった。

「ただいま。」

「おかえり」

「知佳」

「先輩」

ずっとずっとこの瞬間を待ちすぎて、その時が来たことへの感動と喜びと、これまでに感じたいろいろな感情があふれてうまく言葉にならない。
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