【女の事件】黒煙のレクイエム
第13話
そして、今年もまたクリスマスイブの日がやって来た。

アタシは、毎年のようにクリスマスイブが来るたびにつらいことばかりを思い出していた。

家族みんなでクリスマスイブを過ごした思い出やクリスマスイブのプレゼントのことなど…

クリスマスイブの楽しい思い出がなかったのは、父のお酒や金銭の使い方が荒いことなど…

父の自己都合とわがままがとお酒が原因でアタシの人生が大きく狂ったので、気持ちのヒヘイがさらに進んでいた。

アタシは、クリスマスイブの夜にひとりぼっちでJR鹿折唐桑駅前の広場に来ていた。

駅前の広場にある巨大クリスマスツリーを見つめているアタシは、何を思いながら見つめていたのだろうか…


そして、年は明けて2011年になった。

お正月3が日は、寝てばかりいたので日増しに体がダルくなっていた。

三学期に入った。

中学3年生の生徒たちは、3月の入試に向けまして追い込みの段階に来ていたが、アタシは高校入試を完全にあきらめたので、卒業証書を受け取ったら本当に病院に入院することにしていた。

このままでは、アタシの体は本当に病気になってしまう…

とてもとは言えないが、高校進学どころかもう働くこともできない…

アタシの体は、日増しにダルさを増していた。

アタシは、疲れたからだを一刻でも早く休めたい…

しかし、義母は『知っている人にお願いをしておくから…』と言うて、高校へ行けと強要している…

父は『4月からは大船渡の水産加工工場で職場実習だ!!』と言うて、すぐに働けと急き立てている…

父と義母の板挟みに遭ったアタシは、気持ちがさらにヒヘイをしていた。

そして、2月中旬より公立高校の入学試験の願書の受付が始まった。

中学3年生の生徒たちは受験をする高校に願書を出して、2月下旬の願書の変更を経て入学試験を受ける高校が決まっていた。

アタシは体がダルいことと気持ちがヒヘイしていたので、高校入試を受けることを断念した。

アタシは、3月9日に最後のプリント提出に行った。

この時、9日と10日が公立高校の受験の日になっていた。

アタシは、プリントを提出したあと悲しい表情を浮かべながら学校を去って行った。
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