あのときの月たち



わたしはその日から
自分の恋心を温め始めた。


あわよくば、ヤスミチがわたしのことを
好きでありますように

と願った。




わたしが好きだと思うのと同じぐらい
彼がわたしを好きでいてくれますように。



いつも視界の隅に
彼の存在を確かめてた。


今日も、いる。



今日も、笑ってる。



今日も、たのしそう。







今日も、わたしのことを見ていない。


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