Ⓒランページ




この時の僕はものすごく気持ちの悪い顔をしていたんだと思う。


でも、止まらなかった。にやけが止まらなかった。


「そうだ。アリスが手に入らなかったものをこいつに背負わせてやろう。それがいい。こいつはまだ女子高生じゃないか。都合もいい。それに僕には足もつかない。まるで完全犯罪じゃないか」


問題は「作れるか」ということだった。どうやって作る? 考えた。しかし今度は割と簡単に答えが出た。


「ホムンクルスだっけか。確か作ってたな。作り方さえわかればいい。僕にはそれができる」


頭の中で描いてみた。割とすんなりできた。面白い。こんなことができるなんて思ってもみなかった。でもできてしまった僕は神か? 仏か?


「それにしても、人はいつだって簡単だ」


どっと疲れた。キミの隣に入った。誰かと一緒の空間では寝れないタチの僕だったが、やはり疲れていたのだろう。すぐに寝れた。







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