Ⓒランページ
11、『罪と罰』
キミが初めて僕の部屋に訪れた時、この部屋を見てどう思ったのか、正直僕は今でもわからない。
つくづく、あんなことに力を使わなければよかったと思った。そうすれば、キミがかんがえていることなんか簡単に分かっただろう。まあ大方、古いなとか、汚いなとか、こんなところで本当に寝れるんだろうかとか、そんなことを思っていたんだろうと思う。
僕の部屋はそこまで綺麗ではない。気を抜けば虫だって出たし、壁はタバコのヤニで黄ばんでいて、床には大きな傷がある。浴槽は1階のせいで所々カビているし、便器だってヒビが入っている。
しかし、キミは僕の部屋で注目したのはそこじゃなかった。
「すごくスッキリしてますね!」