隠された日記
自分は、「ちょっと散歩に行く」と言った
きり今まで1度も家に帰っていない事を。
「お父さん、お母さん、、」
どうしよう。今頃どう思っているだろう、
私の事を。しかもあの事件の一騒動があっ
た後だ。あの心配性な2人だから、死にそ
うなくらい焦っているかもしれない。
そんな罪悪感が次々に出て来た。そして、
とうとう、心に決めた。
(よし!)
ゆゆはメディアの方を向いて、人混みを無
理やり掻き分けて走り出す。
遠くの方から、ソワソワと声がして、「戻
っておいで」と言っているように聞こえる
が、仕方ない。今自分が無事な事を明らか
に知らせられるのは、これしかない、、、
「すみません!お母さん、お父さん、ここ
です!森本ゆゆはここにいます!無事だか
ら、安心して!」
ゆゆはテレビの真正面に飛び込んで行っ
た。