初恋
君が天国へと旅立ったと聞いた時、
僕は泣かなかった。
病気が日に日に君の体を蝕んでいたことは知っていた。
ああもう、ここに来ることはないのか、とか、
そんなことを考えた。
ただ結局最後まで渡せなかった手紙を、どうしていいのか分からずに
君への想いと一緒に机の引き出しにしまった。
僕は泣かなかった。
病気が日に日に君の体を蝕んでいたことは知っていた。
ああもう、ここに来ることはないのか、とか、
そんなことを考えた。
ただ結局最後まで渡せなかった手紙を、どうしていいのか分からずに
君への想いと一緒に机の引き出しにしまった。