先生と私の恋日記
1月21日
朝、バスを降りて学校へ歩いていくと、先生が玄関の前で雪かきをしていた。
朝から先生に会えて超ラッキーだった。
いつもは先生の車が駐車場にとまってるのを見て、先生が来てるかどうか確認するだけの日々だったから。
掃除中、私が廊下のモップをかけていると先生が移動する生徒に混じってやってきた。
先生は私のモップしてるコースに立ったまま、男子がトイレ掃除をちゃんとしてるか見ていた。
私は先生が避けてくれると思ったので、普通にモップをかけていったが、先生は避けてくれなかった。だから、モップで先生の足を何度かツンツンとすると、先生が
「避けてくださいとか言えよ。口あるんだからさー。」
と言ってきた。
でも正直私は、先生が避けないのが悪いと思った。だって、先生は普段周りをよく見ていて、とても気遣いができる人なのに、私がモップかけてるときとか、男バレでコートの雑巾がけしてるときとかだけ避けてくれないんだもん。
私はそういう先生が好きだからいつでもウェルカムだけど。
それに、私には素を見せてくれてるみたいで嬉しい。
毎日毎日、いろんな先生方の前では気を張って疲れてるんだろうし…。先生甘え下手だから…。人に頼らず、いろんなこと無理してでもやり遂げてきたんだろうな…。
先生の疲れを吹っ飛ばしてあげられるように頑張ろ。
私が先生に背を向けている間に、先生は窓辺に立てかけてあった私の家庭科のファイルをいじっていた。
私は気づいてすぐ先生のところに行って、
「先生ー、勝手触らないでください。私にはちゃんと口あるんですよ。」
と言うと、先生はいたずらがバレた子どもみたいに、かすかな笑みを浮かべながら
「違うよ、教科書見ようとしただけだから。」
と言いわけをしてきた。プリントじゃなきゃいいと思ってるらしい。
相変わらず、先生は今日も可愛いかった。
先生、バレーとか授業してるときはかっこいいのに、そういうのから離れると可愛くなっちゃうんだよなぁ…。子どもみたいに。
でも、授業してようが、バレーしてようが"私と話すときだけ"は子どもみたいに可愛い。
これって気のせいじゃないよね、先生?