先生と私の恋日記
3月1日
今日は卒業式の準備で午前だけ学校だった。先日流行った感染症の影響で私たちは卒業式に出ないことになっていた。準備はするけど。
(卒業式長いから出なくていいのラッキーだけど、先生のスーツ姿見られないのは残念だなぁ…。)
そう思いながら掃除場所に向かうと、先生が少し先の廊下にいてこっちを見ていた。スーツ姿で。
私は先生担当の掃除場所じゃないのを恨みつつ、手前の廊下を曲がった。
掃除を終え、体育館へ向かう。先生はまだ掃除区域にいるらしく、姿が見えなかった。
しばらくして、1年生が全員揃い、女の先生が指示を出して準備が始まった。
私は椅子を雑巾で拭いたあと、友達とおしゃべりをしていた。
女の先生は
「暇な人は2人ペアになって椅子を列ごとに揃えて。」
と言うので、おしゃべりをしていた友達とペアを組み、椅子を揃えた。途中先生と1度だけ目があった気がした。
私と友達は揃え終わった後、保護者席の最前列の中央にいた。
すると先生ともう1人の先生が来て、試しに座っていた。
私の友達はもう1人の先生に
「ちょっと座ってみて。」
と言われて、隣に座っていた。先生はもう1人の先生の後ろに座り、縦の間隔を確認していた。
私も先生の隣に冗談で座りたかったけど、近くにいた別の友達が、
「そこに座れよー。」
とからかってきたので、恥ずかしくて座れなかった。後悔…。
あたふたしているうちに先生は立ち上がってしまった。
でも、先生は私の隣に立ってもう1人の先生と話し始めた。
私は隣にいられることが嬉しすぎて、横にいた友達に向かって
「はぁ、しあわせ…。」
と言いかけるた。すると、何故かそこにはライバルがいて、ばっちり目が合ってしまった。
私は知らん顔して先生に視線をうつした。
(なんでいんの?私が先生の隣にいたから?圧力でもかけてきたんだろうか…。)
不安でいっぱいだったけど、今先生の隣にいるのは自分なのだと言い聞かせ、少しは落ち着いた。
私はまた先生を見る。
私と10cmちょっとしか変わらないのに、見上げてみると結構な身長差を感じる。なんだかすごく嬉しかった。
カップルの理想の身長差は15cmって言うけど、先生と私は12、3cmくらい。もう、カップル並み!なんてね。
ここしばらくの間、先生と全然話せてないのに学校が休みだというのでたまったもんじゃない。
私は図々しくも、ホワイトデーが貰えるか不安で仕方がなかった。
それから、先週の体育でバスケが終わり、後の授業は自由時間だったので、それができないかもしれないと思うとまた悲しい。
学校に行きたい…。先生に会いたい。
先生は…。