腕を失った日〜あなたを、守りたい〜

日本のとある県にある町。住宅街にある家では、修羅場が起きていた。

「お姉ちゃん！！勝手にあたしのハンカチ使わないでよ！！ジェラトーニのやつ！お気に入りなんだから！」

ボブの髪の強気な目をした女の子が、自分より数センチほど背の高い女の子に怒鳴る。その手には洗濯機の中から見つけたハンカチが握られていた。

「別にいいでしょ！？アンタだって、友達と遊びに行く時に勝手に私の服を着てくじゃない！！」

「お姉ちゃんがハンカチ勝手に使うからです〜！！」

「ジェラトーニとか、アンタなんかに似合わないっつ〜の！せいぜい、ブサイクなご当地キャラじゃな〜い？」

「はあ！？お姉ちゃんこそ、太ももがスピードスケート選手並みに太いくせになんでミニスカートを何着も持ってんの？太ももが桜島大根じゃん！ダッサ〜！！」

「喧嘩売ってんの！？」

「それに気づかないとか、馬鹿すぎ！！」

女の子たちは睨み合ったかと思うと、互いに胸ぐらを掴み合う。今にもお互いに殴りかかりそうな勢いだ。