腕を失った日〜あなたを、守りたい〜
「懐かしい〜!二人で手をつないで、校庭で「天まで届け!一、二、三!」って言ってジャンプしたよね?」

本当に空を飛べるのかと二人で試したことがある。叶羽がそう言うと、「やったよね」と美羽も笑った。

二年生や三年生などの作品も見て回り、二人で小学校の思い出を話した。懐かしい先生にも会って話をしたり、叶羽は楽しいと思いながら時間を過ごす。

廊下を歩いていると、叶羽と同じく友達と文化祭に遊びに来たお姉ちゃんとすれ違った。しかし、二人は話すことなく睨みながらすれ違う。

「ひょっとして、また喧嘩したの?」

「当たり!美羽、ひょっとしてエスパー?」

「いや、毎日喧嘩してるって言ってたし」

「そうそう!朝から喧嘩してさ〜」

喧嘩の内容を叶羽が言うと、美羽は苦笑する。喧嘩するほど仲がいいという言葉があるが、叶羽は冗談じゃないと思いながら廊下を歩く。

小学校の文化祭では、四年生からクラスの出し物をしてもいいことになっている。叶羽は美羽を連れて、迷路やボウリングなどを楽しんだ。
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