TRUMPゲーム
放送が切れてから何分たっただろうか
泣きすぎて頭が痛い
しかし そろそろ出発しないときっと遅れてしまうだろう。
私は最後に天パ男の腹部(自分で打ってしまった場所)に触れる。
(いくら正当防衛だとしてもこの人を殺してしまったことには変わりない)
「ごめんなさい………………うっ!?」
さらに頭が痛くなってきた
これは泣きすぎてでは無い
何せこんな痛い筈がない
さっきもそうだったこれは
何か知らない映像が頭に流れる前の痛さ?
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『りのお姉ちゃん どうして死んじゃったの?』
私の目の前にはダークブラウン色の天パの少年が泣きながら立っていた。
『ボクを1人にしないで』
もしかして この子 あの天パ男?
『どうしたのそんなに泣いて』
気づいたら少年に声をかけていた。
『1人になっちゃったのママもパパも死んじゃったの ボクにもう1人にしない て言ってくれた りのお姉ちゃんも、
もう1人はいや!!みんなずっと一緒にいてよ!!!!』
泣きじゃくる少年の気持ちを私は分かる気がした。
私も大好きだったおじいちゃんが死んじゃった時 いきなり自分が1人になっちゃたようで悲しかったでもお姉ちゃんに、
(1人になった訳じゃないよ !!
きっともう大丈夫だと思って亡くなったんだと思う。一緒におじいちゃんが心配なくなるように頑張ろう!)
お姉ちゃんがそう言ってくれて何とか立ち直れた
だから今度は私の番だ
『ねえボク、大丈夫だよ。
君は1人じゃない 君の心の中にみんな居る
それにみんなはきっともう君は1人で大丈夫だと思ったんだと思うだから、みんなを心配させないためにも泣いちゃダメだよ。』
私はそっと少年を抱きしめた
すると少年は
『ありがとうお姉ちゃん!』
そう言っていつの間にか消えてしまっていた。