ホームズの子孫の役に立ちたい
「和香はそんなに強くならなくてもいいんじゃないかな?」

ワトソン先生の言葉に、「そうですか?」と私はシュンとする。私には武術の才能がないのかな?

「君のことは僕が守ればいい」

ポンと私の頭に手が乗せられる。顔を上げれば、ホームズさんがニコッと微笑んでいた。私も微笑み返す。

「ホームズ、僕も和香を守るよ」

ワトソン先生がそう言うと、ホームズさんは冷ややかな目を向けた。

「どうだか。犯人と格闘するのはほとんど僕だろ」

「ひどいよ!射撃の腕は僕の方が上なのに!!」

「射撃だけはな!」

「ええ〜!!」

ホームズさんとワトソン先生のやり取りに、私は「アハハ!」と笑った。



それから数日後、仕事帰りに夕食の買い物に行くためにワトソン先生には先に帰ってもらった。ワトソン先生はちょっと寂しそうだったけど。

今日は久しぶりに、和食を作ろうかな。天ぷらは時間がかかるから肉じゃがとかいいかもしれない。

献立を考え、足早にスーパーから家へと帰る。すぐにご飯の支度をしないとね。
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