総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
nobleとfatal
――キーンコーンカーンコーン。
放課後を知らせるチャイムが鳴り響き、私はほっと息を吐いた。
無事に、初日が終わった……。
緊張していたけど、授業の範囲もまだまだついていけそうだし、少し安心した。
「それじゃあ、起立、礼」
ホームルームが終わり、席を立つ。
まっすぐ寮に帰る……ことはなく、私は後ろの席にいる弥生くんのほうを見た。
「えっと……資料室の整理、行こっか……?」
このあと、数学の先生から頼まれている資料室の整理がある。
何やら、授業中に問題を当てられ、不正解だと罰として雑用をしなければいけないそう。
体育会系な先生だな……と思いつつ、今回弥生くんが雑用を押しつけられ、私もそれを手伝うことになった。
「……ちっ、言われなくても行くし。かよも来て」
素っ気なく言って、さっさと歩き出してしまう弥生くん。