総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「つまり、そんな学力の者は存在しないに等しいから、学園創設以来不可能とされていた」
「そ、そうなんですか……」
そんなに難易度高かったんだ……、ここの編入試験。
すべての謎が解決し、納得したように首を二度縦に振る。
すると、彼が再び振り返り私を見た。物珍しいものを見るような瞳で。
「どうして驚く? お前は合格したんだぞ?」
「あ……そんなに難しい試験だったんだなって……」
……あ、あれ?
私、今失礼なこと言っちゃったかな……っ。
弁明しようと頭の中で言い訳を考えていると、彼が突然吹き出した。
「……はっ、お前面白いな」
「へ?」
くすくすと面白げに笑う彼に驚き、思わず変な声が出る。