総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜


 でもたぶん、海くんが言っているのは、私がbiteを倒した時のことだと思う。

 あの時は1:100くらいだったし、必死だったから戦い方なんて覚えてないや……。



「サラみたいに強くなりたくて、もう一度会いたくて、俺も暴走族に入ったんだ」



 そ、そんな理由で……!?



「本当に……忘れられない。美しいって、この人のためにできた言葉だなって思うくらい、キレイだった」



 海くんの言葉に、ごくりと息をのんだ。

 も、もしかして……海くんが話してるの、やっぱり私のことじゃないんじゃ……。

 キレイとか美しいとか、そんな言葉、私とは程遠いのにっ……。

 でも、自分が誰かにそんなふうに思われていたなんて知らなくて、驚きよりも困惑する気持ちのほうが大きかった。

 舜先輩も言っていたけど……みんな私のこと、過大評価しすぎだっ……。


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