総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「おーい海! ちょっと来て!」
海くんは席を立つと、「どうしたー?」と言いながら彼らのもとへ行く。
男友達だろうか、数人の男の子と話している海くんの姿を見る。
海くんって……きっと人気者なんだろうな。
みんな海くんと話していて、楽しそうにしているし、実際ムードメーカーだと思う。
頼りになるし、男女関係なく人気なんだろうなぁ……。
ぼーっと眺めていると、何やら拓ちゃんが耳元に口を寄せてくる。
海くんたちのほうを見ながら、拓ちゃんはこそこそ話しをするように口を開いた。
「あそこで話してる奴ら、たぶんnobleに入ってる」
あっ……そうなんだ。
海くんと話しているあのあたりの人たちは、nobleなんだ……。
「そうなんだね」
「このクラスはnobleのほうが多いから」
その言葉に、少しだけ驚いた。