総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
拓ちゃんとみんなと仲良くなれるのにも、時間がかかりそうっ……。
「お、双子も来たのか。おはよ」
そんなことを考えていると、お友達との話が終わったのか、海くんが席に戻ってくる。
「華生、マスクは?」
……あ、そういえば。
海くんの言葉に、華生くんがマスクをつけていないことに気づいた。
「あ……忘れてた」
本人も気づいていなかったのか、顔を触ってはっとした表情を浮かべる。
「忘れんなよ。マスクなかったら見分けつかないからな」
そう言って、ははっと笑う海くん。
たしかに、マスクがなかったら見分けるのが難しそう。
でも、なんとなくわかる。
ふたりって少しだけ、雰囲気が違うから。