総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜

 拓ちゃんとみんなと仲良くなれるのにも、時間がかかりそうっ……。
「お、双子も来たのか。おはよ」



 そんなことを考えていると、お友達との話が終わったのか、海くんが席に戻ってくる。



「華生、マスクは?」



 ……あ、そういえば。

 海くんの言葉に、華生くんがマスクをつけていないことに気づいた。



「あ……忘れてた」



 本人も気づいていなかったのか、顔を触ってはっとした表情を浮かべる。



「忘れんなよ。マスクなかったら見分けつかないからな」



 そう言って、ははっと笑う海くん。

 たしかに、マスクがなかったら見分けるのが難しそう。

 でも、なんとなくわかる。

 ふたりって少しだけ、雰囲気が違うから。

< 174 / 347 >

この作品をシェア

pagetop