総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「危ないっ……!」
ギリギリのところで受け止め、ほっと息を吐く。
「無理しないでください……!」
ゆっくりとベッドに座らせると、会長さんは弱々しい力で押しのけようとしてきた。
「さわ、るな……」
もう体に力が入らないようで、座っているのもやっとなんだろう。
そんな目で睨まれても、全然怖くないですよ……。
私はやや強引に会長さんの体を押して、ベッドに寝かせた。
まだ抵抗しようとする会長さんに、少しだけ大きな声を出す。
「我慢してください! 病人は安静に、ですよ!」
嫌いな女に触られるのは嫌かもしれないけど、こんな状態の人を放っておけるわけがない。