総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
まだはっきりとしない意識の中、顔を上げると、視界に飛び込んだのは横になりながらじっとこちらを見ている会長さんのキレイな顔だった。
「……っ!」
自分の状況がわからず、慌てて体を起こし会長さんのほうを見る。
「なんでお前が驚く?」
会長さんは、私の反応に眉間にシワを寄せた。
あっ……そ、そっか、私、倒れていた会長さんを見つけて、部屋に連れてきて、看病をして……そのまま……眠ちゃったんだっ……。
「あ、あのっ……すみません、私知らない間に眠っちゃったみたいで……!」
謝って頭を下げると、会長さんは何も言わずこちらを見るだけ。
なんだかその視線に、いたたまれない気持ちになった。