総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「あの……女嫌いって聞いていたのに、無理やり連れてきてすみませんでした……」
他にどうすることもできない状態だったとはいえ、会長さんの嫌がることをしてしまったから……。
今だって、同じ空間に女の私がいること自体、不快だと思う。
「私、向こうの部屋に行っているので、体調がマシになるまで休んでいってください」
部屋を出ていこうと、立ち上がった。
「もし出ていきたかったら、いつでも出ていってくださって構わないので、それじゃ……」
「……待て」
がしりと、手を掴まれる。
驚いて振り返ると、会長さんは変わらずじっと、私を見つめていた。
「俺が眠るまで、ここにいろ」
「え?」
はっきりと告げられた言葉に、首をかしげる。