総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「……」
こいつの真意が気になって、観察するようにじっと見た。
俺の視線に気づいた女は、居心地が悪そうに、困った表情になる。
「えっと……すみません、保健の先生を呼ぼうと思ったんですけど、私がこの寮にいることは絶対に秘密だって言われているので、どうすればいいかわからなくって……勝手に会長さんの部屋に上がるわけにもいかないので、私の部屋に……」
俺が怒っているとでも思ったのか、そんな説明をしてきた。
「あっ、そうだ、舜先輩がいるか確認してきますね……!」
「いい」
出ていこうとした女に、なぜかそう告げていた。
女は不思議そうにしたあと、納得したのかイスに座った。
「あの……女嫌いって聞いていたのに、無理やり連れてきてすみませんでした……」
……は?