総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
笑顔の破壊力
いつの間にか眠っていたのか、目が覚めてはっとした。
わ、私、会長さんの看病してたはずなのに、また寝ちゃってた……!
勢いよく顔を上げた時、体に何かが乗っていることに気づいた。
肩に手を伸ばすと、毛布がかけられていた。
これ……もしかして、会長さんがかけてくれたのかな……?
女嫌いって言ってたのに……。
すやすやと眠っているキレイな寝顔を見て、ふっと笑みがこぼれる。
優しい人、なのかな……ふふっ。
寝顔を見るに、体調も落ちついているように見える。
あっ……タオルもぬるくなっているだろうし、氷枕も冷やし直さないと……!
今何時だろうと思って時間を見ると、なんと朝の6時。
あれから熟睡しちゃったみたいだっ……会長さんも、ずっと眠ってたのかな……?
お腹も空いているだろうから、おかゆでも作って……って、あれ……?
私はそこでようやく、繋がれている手に気づいた。
こ、これは、いったい……?