総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜



 栄養補給飲料や冷却シート、食欲がなくても食べられそうなゼリーや軽食を買って、部屋に戻る。

 とりあえず、朝はおかゆを作ろうかな。

 キッチンに行き、鍋に研いだお米を入れ火をかける。

 待っている間にスマホの画面を開くと、昨日の夜、春ちゃんからの着信履歴があった。

 寝てたから気づかなかった……。

 ごめんね春ちゃん……!

 私は春ちゃんとのトーク画面を開き、【寝てて気づかなかった、ごめんね】とメッセージを送った。

 スマホをなおし、冷やし直した氷枕と冷却シート、飲み物を持って会長さんの眠る寝室へ。

 まだ眠っているかと思ったのに、扉を開けるとぱっちりと目を開け座っている会長さんがいた。



「……あっ、すみません、起こしてしまいましたか……?」



 私が音を立てすぎたのかも知れないと思ったけど、どうやらそうではないらしい。

 会長さんは考えるように唇をきゅっと噛みしめたあと、困ったように口を開いた。


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