総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜


「できましたよ」



 ベッド側のテーブルにおかゆを置いて、小皿に取り分けて会長さんに渡した。



「熱いので、気をつけてくださいね」



 そう言うと、会長さんはおかゆを見ながら、恐る恐る受け取ってくれた。

 も、もしかして、毒が入ってると思ってる……?

 じっと観察するようにおかゆを見ている会長さんに、そんな心配をしたけど、会長さんはゆっくりとおかゆを口に運んだ。

 もぐもぐと食べたあと、口を開いた会長さん。



「……うまい」



 その感想に、笑みがこぼれる。



「ふふっ、味なんてしないと思いますよ」



 お腹の調子がわからないから味つけはしていないし、無味だと思うのに……ふふっ、もしかしてお世辞を言ってくれたのかな?


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