総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「もちろん!」
「よろしくね~」
そう言って微笑んでくれる彼女たちが、女神に見えた。
「ありがとうっ……!」
これで、一件落着……。
私は班を組めたことに安心して、彼女たちがほくそ笑んでいることに気づかなかった。
まず最初は、50メートル走か……。
グラウンドに移動して、班の女の子たちと前半後半を決める。
私は後半になり、前に走った女の子の記録をしっかりと書いた。
みすずちゃん……か、かわいい名前だなぁっ。
「交代! 白咲さん頑張って!」
「うん! ありがとうっ」
ペアの女の子に用紙を預け、位置につく。
隣のレーンには、同じ班のもうひとりの女の子が。
先生の号令が響いて、足を一歩踏み出した。