総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「何俺に隠れて由姫のこといじめようとしてんだ……? 本格的に殺されてーのかお前らは」
「ち、違うよ拓ちゃん! 少し話してただけ!」
「……ほんとに? 何もされてないか?」
「うん! もちろん!」
「……ちっ。由姫、戻ろ」
拓ちゃんに、強引に体育館のほうへと手を引かれる。
「弥生くんと華生くんも戻ろうっ」
振り返ってふたりにも声をかけると、ふたり揃ってこくりと頷いた
「……うん」
あれ? ふたりが、素直だ……。
普段なら、「指図すんな!」とか言われるのに……。
不思議に思いながらも、拓ちゃんに連れられるまま体育館に戻った。