総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
蓮さんの謎
体育の授業が終わり、着替えて教室に戻る。
昼休みだから、みんなを待たせてはいけないと急いだ。
教室に戻るとみんな待ってくれていて、慌てて駆け寄る。
「遅くなってごめんね……!」
「全然。食堂行くか?」
「うん!」
海くんに返事をして、お弁当をカバンから取り出す。
よし行こうと歩き出した時、私は違和感に気づいた。
あ、あれ……?
「弥生くん、華生くん……?」
いつも、私の後ろか前を歩いて、頑なに誰かの隣を歩こうとしないふたり。
それなのになぜか、今は私の左右にぴったりと並んでいる。
ふたりの行動に首をかしげると、逆に問いかけられた。
「ん?」
「どうしたの、由姫?」
ど、どうしたのって……。