総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
なんだか子供みたいで、かわいい。
こんなに大きくてかっこいい蓮さんが、幼く見えてしまった。
「もちろんです」
「じゃあ……頼む」
ちょうどいい機会だ。
あの1万円札をどうするか困っていたから、食材を買うのに使わせてもらおう。
ひとりで買い出しに行こうと思ったけど、蓮さんが「俺も行く」と言ってくれたのでふたりで行くことに。
放課後ということもあり人目が多く、いつも以上に視線が痛かった。
Sクラスのみんなといる時よりも、比にならないくらいの視線。
蓮さんって……やっぱり人気なんだ……。
女の子は蓮さんを見る目がハートだし、男の子は羨望の眼差しを向けている。
しかも、これだけ注目を集めているのに誰も近寄ってこないどころか、蓮さんの進むところにはばっと道が開いていく。