総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜


「……いい匂いする」



 わっ……!

 起きていたのか、まだ眠そうな蓮さんがキッチンに来た。



「お待たせしました……! 食べましょっか?」



 蓮さんに手伝ってもらい、テーブルにごはんを並べ、ふたりで向かい合って座った。

 いただきますと手を合わせ、ハンバーグを口に入れる。

 うん、普通のできばえだと思う……!

 蓮さんも、大きめのサイズをぱくりと口に入れた。

 もぐもぐと食べている蓮さんの目が、見開かれていく。



「……うまい」



 ふふっ、よかった……。

 お口に合ったみたいで、私は胸を撫で下ろした。



「お前、なんかやってたのか?」

「え?」

「料理。普通、こんな作れるもんなのか……?」

「家事を手伝っていたくらいです。普通だと思いますよ」

「絶対普通じゃないだろ……」



 ぼそっと何か言いながら、パクパク食べている蓮さん。


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