総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜


「は、はい……」



 この1万円札も使わなきゃいけないから、食べたいものがある時はいつでも言ってほしい。

 蓮さんが好きなメニューの時は、私からも声をかけさせてもらおう。

 お隣だし、半年間ここにいさせてもらうお礼も兼ねて。



「蓮さんって、他には何が好きなんですか?」



 私の質問に、蓮さんはなぜか言葉を詰まらせた。

 少しの間悩むように黙り込んだ、恐る恐る口を開いた蓮さん。



「……別に、なんでも」



 この反応は、何かあるはずだっ……。

 そう思ったけど、言いたくないなら無理に聞かないほうがいい。


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