総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜


 ここか……。

 薄暗いそこは、隠れるのにも適しているし、袋叩きにするには打ってつけの場所だと思った。

 そんなこと……させないけど。

 私は昼休みにまた来ようと、その場をあとにした。








 時計を見るともう8時前になっていて、教室へ向かう。



「由姫、おはよ」



 教室につくと、いつもどおり海くんが先に来ていた。

 それに、拓ちゃんの姿も。



「拓ちゃん早いね。珍しい」

「由姫がいつも早いから……頑張って早起きした」



 眠たそうな顔で微笑む拓ちゃんに、くすっと笑う。



「「由姫、おはよー!」」



 いつもならギリギリの時間に来ている、弥生くんと華生くんも、教室に入ってきた。


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