総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
そんなにわかりづらいかな……?
よく見ると、そっくりなんだけどな……。
「なるほどな、だから急に懐いてたのかお前ら」
なぜか、納得したように言った海くん。
何がなるほどなんだろう……?
そんなことを考えている私の後ろで、拓ちゃんが声を上げた。
「今まで散々邪険に扱ってたくせに、態度変えんのが早いな、お前ら」
怒っているのか、いつも以上に眉間にシワを寄せている。
弥生くんと華生くんは怯みながらも、私から離れようとはしなかった。
「な、なんとでも言えよっ」
「由姫は俺らの唯一だから……!」
むしろ、さっきよりも強い力でぎゅーっと抱きつかれ、身動きが取れなくなった。
その後、拓ちゃんが大激怒しあわや乱闘になりかけたのを、頑張ってなんとか沈めたのだった。