総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「……そういう由姫はどうなんだ?」
ギクッと、効果音が脳裏に鳴り響く。
別に恋人がいるなんて隠すことでもないだろうけど……笑われそうだから言わないでおこうっ……。
「私は……ひ、秘密です」
「なんだそれ、俺は話したのに、自分は言わない気か?」
眉間にシワを寄せ、ぐっと顔を近づけていた舜先輩。
「えっ……先輩、近いっ……!」
「……お前、相当目が悪いんだな」
「え?」
「そのメガネ、少し分厚いすぎないか?」
私のメガネを、不思議そうにじーっと見つめている。
舜先輩もメガネをかけているから、メガネには詳しいのかもしれないっ……。
伊達メガネだとバレるのは都合が悪い気がして、慌てて首を左右に振った。