総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
……落ちたかな。
全員意識がなくなっていることを確認し、ふぅ……と息を吐いた。
食い止められてよかった。
蓮さんが来る前に、私は出ていかないとっ……。
あとのことは、蓮さんに任せよう。
この状態なら、蓮さんを袋叩きにするどころではないだろうし、彼らの処分は私が決めることではない。
久しぶりにケンカ……というか、人を殴ったなぁ。
やっぱりあんまり気持ちいいものではないし、ケンカはできるだけしたくない。
そう思いながら、私は急いで食堂へと向かった。
まさかすべてを――見られていたとも知らずに。