総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「今日の昼休み、お前を袋叩きにする計画があるらしい。相手はfatalの端くれだ」
案の定しょうもない情報に、ますますあくびが止まらない。
この学校には、暇な奴しかいないのか。
「場所は?」
「お前のお気に入りの場所だそうだ」
ケンカなんかめんどくさいことこの上ないが、向こうから来るなら片づけるしかない。
適当に殴っとけばいつの間にかぶっ倒れてるから、たいした手間でもないけど。
「やられるなよ、“総長様”」
にやりと笑う舜に、俺は眉間にシワを寄せた。
他の奴がどう思っているか知らないが、俺はこの肩書きが好きじゃない。
つーか、わざわざ自分たちで肩書きをつけているのがダサい。
なりたくてなったわけでもねーし……前の頭が勝手に押しつけられただけ。
このグループに入ったのだって、どっかに所属しないと面倒だから、舜に頼まれて入っただけ。