総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「お前からやってやろうか?」
「やめてくれ。お前にだけは敵わない」
だけってなんだ。他の奴なら余裕だって?
こいつは腹の底で何を考えてるからわからないから、掴めない。
幼なじみだは、いまだにこいつのことはよくわかってない気がする。
まあ、わかる必要もないけど。
昼休みになり、舜から連絡が来た。
【もう終わったのか?】
あ……忘れてた。
今日は珍しく教室にいたのに、移動するのが面倒だ。
そう思いながら、俺を今か今かと待っている雑魚を待たせるのもかわいそうだなといつもの場所に向かう。
地下に降りようと思った時、俺は前にいる人影に気づいた。
……は?
俺がそいつを、見間違えるはずがない。