総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜


「……やられるわけねーだろ」



 なめてんじゃねーぞと思いながら、鼻で笑った。



《驚かすな……》

「どんだけヤワいと思ってんだ」

《……どうした?》

「あ? 何がだよ」

《やけに……ご機嫌じゃないか?》



 驚いた様子でそんなことを言ってくる舜に、俺のほうが驚いた。

 ……は? 俺が、ご機嫌?



「何もない。意味わかんねーこと言ってんじゃねーぞ」



 それだけ言って、通話を切った。

 俺自身、今の俺の感情がわからない。

 由姫は……もしかして、この雑魚たちの計画を知ってたのか?

 事前に、どっかで情報を入手して……俺より先に来た?

 ……いやでも、なんで?

 由姫がこいつらを倒すメリットなんか、ないだろ。


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